こんにちは、四谷学院高認コースの田中です。
「高認って、高卒とは違うのか」気になっている人は多いのではないでしょうか?名前も似ているし、どうなんだろう?よくわからない…
「高認試験に合格すると、最終学歴は高卒になりますか?」
こんな質問をいただくことがあります。確かに知りたいところですよね。

今回はそんな疑問にお答えするために、「高認」と「高卒」の違いについて解説します。

高認と高卒の違いは

高認とは、正式名称を「高等学校卒業程度認定試験」と言います。これを略して「高認」とか「高卒認定」という言い方をするんです。

それでは、「高認」と「高卒」は同じなのでしょうか?

答えは「NO」です。
「高校卒業」という資格と「高認資格」はまったく別の資格なんです。

高校卒業は、高等学校を卒業するときに自動的に手に入る資格です。一方、高認資格は「高等学校卒業程度認定(高認)試験」に合格するともらえる資格なんです。

もう少し詳しく解説していきましょう。

就職活動の採用試験における扱いは?

では、実際就職の際には、「高卒」つまり高校を卒業した人と、「高認」つまり高卒認定試験に合格した人は同じように扱われているのでしょうか?気になりますよね。
文部科学省が調査を行っていますので、その結果を見ていきましょう。

高卒と同等

高卒として
認めない
学力で差はつけない決めていない

わからない・その他

平成13年

13.8%1.5%14.2%66.1%4.3%
平成17年21.2%2.7%19.4%44.7%

12.0%

平成22年

25.9%1.3%17.7%44.9%

10.2%

※「高等学校卒業程度認定試験合格者の企業等における扱いに関する
調査の結果について」平成25年1月16日より

高卒として認めていない企業は非常にわずかであることがわかります。さらに、「高卒と同等」「学力で差はつけない」と答えた企業はおよそ半分で、年々増えているということなんです。

社会に出てから成功するのはEQの高い人

現在、学力以外のコミュニケーションノー力や人間力といったEQの高い人材が社会では成功するといわれています。そのため企業などの就職採用においても、学歴などで表されるいわゆるIQより、人間力の高さを見るEQを優先する企業が増えています。

【EQとは】
EQ(Emotional Intelligence)は心の知能指数とも言われています。簡単に言うと、自分や他の人の気持ちを理解したり管理する能力のことです。

そこで、採用試験においては、「高卒」「高認」の違いにこだわるよりも、その人自身がどうして高認試験を受けようと思ったのか、そして、これからどんな風に働きたいのかということについて、採用担当者に向かってしっかりアピールすることが大切になってきています。
「高認だから、高卒と違うから就職では不利になる」とは言えません。むしろ、努力して高認資格を取得したことに自信を持ち、就職活動に役立てていただければと思います。

なお、履歴書に記載する場合には、中学卒業のあとに「●●年 高等学校卒業程度認定試験合格」と記載すればOKです。さらに高認試験合格後、大学受験をして入学・卒業した場合は、最終学歴は「大卒」となります。