夏休みなどの長期休暇後に、子どもが学校へ行きたくないと感じるのは、よくあることです。
もちろんそれは、高校生でも例外ではありません。不登校の主な原因は無気力や生活リズムの乱れ、友人関係などが、一般的には挙げられます。
しかし、コロナ禍による休校が明けたあと、「学校へ行きたくない」と訴える様子がいつもと違う・・・と感じた保護者の方も多いのではないでしょうか?
コロナ禍は、大人にとっても子どもにとっても初めての経験です。
環境が激変し、今まで一度もそのようなことがなかった子でも、メンタルに大きな影響が出ることがあります。
そこで今回は、特にコロナ禍による休校明けに「学校へ行きたくない」という高校生の心理を掘り下げ、その対処法についても考えていきたいと思います。
目次
休校が明けても高校生には不安がいっぱい
緊急事態宣言の解除後、多くの学校で授業が再開されました。
しかし学校の再開で、子どもたちの不安は増しています。実際、2020年9~10月に実施された調査では、4割近い高校生が直近1週間で「学校へ行きたくないと感じたことがあった」と答えました。
では、子どもたちは具体的にどのような不安を抱えているのでしょうか。
少し掘り下げてみましょう。
勉強に対する不安
学校が再開しても、以下のような遅れを取り戻すための学校の対応が裏目に出て、消化不良のまま勉強が進むことに不安を感じている高校生もいます。
・進みの速い授業
・大量の課題
また、分散登校で授業がなかなか進まず、受験勉強への悪影響を心配している生徒も多いはずです。
9月入学案や大学入試時期の変更など、さまざまな情報に振り回され、メンタル面の不調を訴える生徒も少なくありません。
感染症に対する不安
学校が再開しても、感染症への不安は続きます。
・公共交通機関を利用しての通学
・先生と対面での授業
・マスクを外す昼食時間
・密を避けられない部活動
・校外で受ける模試
など、高校生は常に感染症のリスクにさらされている状態です。
学校へ行くこと自体への不安
オンライン授業の間はよかったけれど、通学での授業がスタートすると同時に、いろいろな悩みが出てきてしまいます。
・授業についていけるかどうか
・友達ができるかどうか
・朝起きられるかどうか
など。これらがストレスになり、通学するのが困難になるケースもあります。
今まで普通に学校へ通っていた子も、要注意です。
コロナの影響で一変した校内や友だちの様子に不安を感じ、学校へ行くことに強いストレスを感じることもあります。
学校に行けなくても、居場所は必要
以上のような理由から学校へ行くことがイヤになってしまうと、子どもたちは居場所をなくしてしまいます。それが続くと不登校や引きこもりにつながってしまうことがあります。
ただ、そこで無理やり学校に行かせると、状況が悪化してしまうことも。「学校に行きたくない」と伝えてきた時点で、その子にはすでに大きなストレスがかかっています。まずは、それを受け入れてあげることが大切です。
そのうえで、少し心と体を休ませて、それでもう一度学校に行けるようになれば、また応援してあげましょう。それでも、どうしても学校に行くことが辛いときは、以下のような選択肢も考えてみましょう。
フリースクールで様子をみる
学校ではなく、フリースクールを利用して少しずつ環境の変化に慣れるのも、一つの方法です。学校のように“行かなければならない”というプレッシャーがなく、個々の状況に応じた対応をしてもらえるため、少しずつ日常に戻る準備ができます。
感染症対策として、オンラインフリースクールを開設する団体も増えてきています。
多様な価値観と触れ合う機会も増えるため、将来を前向きに考えるきっかけ作りになるかもしれません。
ただし、フリースクールだけでは高卒資格はとれず、大学や短大、専門学校などの受験資格が得られないため、大学や短大への進学を考えたい場合は、次の2つも検討してみましょう。
通学日数の少ない通信制高校へ転校
「学校へ行くのはツライけれど、高校は卒業したい」という場合には、通学日数の少ない通信制高校への転校を考えてみましょう。
通信制高校の通学日数は学校により大きく異なりますが、年に数日程度で済む場合もあります。また、すでに取得した単位を活かせる場合もあります。
転校を検討するなら、
・通学日数
・単位引き継ぎの条件
・卒業までに最低何年かかるか(高校3年生の年に卒業できないこともあります)
この3点を、しっかり確認しましょう。
高卒資格にこだわらないなら高認受験もおすすめ
高校卒業にこだわらず、進学・就職を目指す場合は、高認受験という選択肢もあります。
高認試験に合格すれば、大学や短大、専門学校などの受験資格が得られるだけではなく、就職では高卒者と同等のあつかいとなります。
高認のメリットとしては、
・最短4ヶ月で合格できる
・すでに取得した科目は単位に応じて免除される
・大学・短大入試にも共通する基礎的な問題が出題されるので、その後の試験勉強のための土台も作れる
といったものがあります。
高認専門コースのある予備校を利用すれば、4月から始めて8月の高認試験で全科目合格を目指すことが可能です。
また、定期テストや部活動がないため、現役高校生よりも落ち着いた環境で受験勉強に集中できます。
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