高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験、高認試験)に合格すると、約1ヶ月後に送付されてくる「合格証書」。しかし、大学への入学願書などを提出する際に必要とされるのは「合格証明書」や「合格成績証明書」といった別の書類であることが多いため、混乱してしまうかもしれません……。
そこで今回は、各証明書の違いや入手方法などを解説します!
大学受験時に必要な証明書
大学受験時に必要な書類を、センター試験と各大学出願時に分けて解説します。
大学入試センター試験出願時
大学入試センター試験出願時に必要とされるのは、「合格証書のコピー」または「合格証明書の原本」です。合格証明書は、いつ発行されたものでも良いとされています。
各大学出願時
各大学によって、提出書類が異なります。複数の書類が必要となることもあるので、入学試験要項などをしっかり確認しましょう(高校の免除科目がある場合は、単位を修得している科目について、高校の成績証明書が必要なる大学もあります)。また、書類の発行年月日に制限が付されている場合もあるので、注意しましょう。
なお、提出の際、合格証明書と合格成績証明書は原本が要求されます(コピーは基本不可)。また、証明書は「封をしたまま提出」なので、開封しないようにしましょう。どうしても内容が知りたい場合は、余分に1通請求してください。
合格証明書とは?合格証書との違いは?
高認の「合格証明書」は、高認に合格したことを証明する書類です。合格証明書には、合格証書の番号・氏名・本籍・生年月日・合格年月日が記載されています。こちらは、いわば高校の「卒業証明書」のようなものです。
一方で、「合格証書」は高認試験合格後に送られてくる賞状のようなものです。こちらは高認に合格したことを示す証書で、高校の「卒業証書」のようなものと考えればよいでしょう。
合格成績証明書とは?
高認の「合格成績証明書」は、高認試験の成績が記載された書類です。合格した科目名と評点・合格年度・免除科目名と免除年度が記載されており、申請すると専用の封筒に厳封された状態で届きます。こちらは、高校のと同じようなものといえます。
なお、合格成績証明書に記載される評点はABCで評価され、100~80点:A、79~60点:B、59~合格最低点:Cとされます。大学の一般入試においては、この評定は基本的に関係ないとされています。調査書を点数化する特殊な入試や推薦入試では、高評価のほうが有利かもしれないですね。
各証明書の入手方法について
合格証明書・合格成績証明書の申請方法
合格証明書・合格成績証明書は、文部科学省へ申請すれば入手できます。交付願の書式は、文部科学省のホームページからダウンロードできます。
文部科学省 高等学校卒業程度認定試験 証明書交付願・各種申請用紙
交付には、以下のものが必要になります。
・ 収入印紙(1通につき250円:2019年10月現在)
・ 返信用切手を貼り付けた返信用封筒(角形2号(24cm×33cm))
・ 戸籍抄本など(本籍地・氏名の変更があった場合のみ)
ちなみに、返信用切手の額面は以下の通りです。
通常の場合 | 速達の場合 | |
1通~2通 | 120円 | 410円 |
3通~7通 | 140円 | 430円 |
8通~12通 | 210円 | 500円 |
13通~20通 | 250円 | 540円 |
合格証書の再発行
合格証書を紛失・汚損した場合、氏名や本籍地に変更があった場合には、再発行が可能です。合格証明書や合格成績証明書と一緒に申請できますが、書式や手数料(500円:2019年10月現在)が異なるので気をつけましょう。
証明書が届くまでにどれくらいかかる?
各証明書とも、交付願の受付から発送までに1週間程度かかるとされています。ただし、請求が集中する12月下旬~2月にかけては、さらに時間がかかる可能性があります。