お子さんが高校中退を希望する場合、親として何をすべきか100%わかっている方はほとんどいないでしょう。高校中退はお子さんにとって大きなターニングポイントです。親として何をすべきか、知識を持っておくべきです。
そこで今回は、お子さんの高校中退前後に親御さんがとるべき対処法と、中退後の進路について解説します。
「中退したい…」そんな子どもに、親は何をすべき?
高校中退は、人生の大きな選択肢の一つになります。そして、大きな選択になるのでお子さんに少なからず影響を及ぼします。そこで、影響を最小限にするために親御さんがとるべき対処法と、避けるべき言動について解説します。
目次
中退するとまだ決まっていないタイミングでやるべきこと
<まず気持ちを受け止めて話を聞く>
まず、お子さんの気持ちを受け止め、中退したい理由を聞いてみましょう。話をしているうちに気持ちの整理がつき、中退を思いとどまるかもしれませんし、別のふさわしい進路が見つかるかもしれません。
<中退したい理由が学校に関係している場合>
いじめや人間関係、勉強についていけないなど、学校に原因がある場合は、担任の先生やスクールカウンセラーなどと相談してみましょう。
<中退したい理由が学校以外にある場合>
「進路変更したい」「海外留学したい」など、学校とは関係ない理由が原因の場合、中退を避けることは難しいかもしれません。中退を選択肢の一つとして受け入れ、お子さんの将来をサポートしましょう。
中退すると決めた後にするべきこと
<中退後の進路を話し合う>
高校中退はいつでもできます。中退前にその後の進路を話し合いましょう。進路が決まっていれば、中退を前向きにとらえやすくなります。
<お子さんの意思を否定しない>
お子さんに「高校ぐらい卒業しなさい!」「人生の負け組だよ!」「後悔するよ!」などと言うのは避けるのがよいでしょう。頭ごなしに否定すると、反発心が生じ、意地になってしまうこともあります。。お子さんは、親御さん以上に悩んでいるのです。お子さんの意思を否定せず、「それもありだね」と静かに受け止めてあげてください。
高校中退後の進路
高校中退後には、さまざまな進路が考えられます。ここでは6つの進路について、メリットや注意点を解説します。
通信制高校
自宅学習がメインですが、学校に通うスクーリングも必要です。卒業には、前の学校と通算で3年間の在籍が必要です。高校中退前に通信制高校に「転入」すれば、同級生と同じタイミングでの卒業も不可能ではありません。
定時制高校
毎日授業がありますが、夕方から夜にかけて授業が行われることが多いので、昼間は自分の好きな活動をしたり、あるいは働きながらでも通うことができます。1日の授業数が少ないので、卒業までに3~4年かかります。
全日制高校
転入や編入は、引っ越しなど特別な事情がなければ認められないことが多いようです。そのため、入学を希望する場合には再受験が必要になることもあります。
海外留学
海外の高校は、卒業しても日本の高卒資格を得られないことがあります。ただし条件を満たせば、日本の大学や専門学校への進学も可能です。帰国子女枠で、大学受験できることもあります。
高等学校卒業程度認定試験(高認)を受験
高認に合格すれば、大学受験資格を得ることができます。独学で合格を目指すこともできますが、大学進学を目指すのであれば、四谷学院の「高認からの大学受験コース」がおすすめです。なお、高認に合格しても高卒資格は得られません。進学しなければ最終学歴は「中卒」になります。
就職
就職すれば経済的自立を目指すことができます。しかし、18歳未満の人が就職できる職場は限られています。また、学歴を採用条件としている職場もあります。好条件で働くことは難しいかもしれません。
高校中退後にすべき親のサポート
高校中退前後のお子さんは、精神的に弱っています。自分を責めてしまったり、思い込みで視野も狭くなっていたり、心も頑なになっているかもしれません。その状態で親御さんが、いくらお子様のためを考えてとはいえ、一方的に将来についてあれこれ言ったところで、受け入れる余裕はありません。とはいえ、お子さん一人の力で現状を打破することは非常に困難です。
そこで「どんなときでも味方であること」「必ず立ち直り、自立した大人になれると信じていること」「最大限のサポートをすること」だけを伝え、しばらく様子を見守ってあげてください。自暴自棄になったり引きこもりがちになったりする場合には、療養のつもりでそっとしておきましょう。
そして、お子さんが進路について前向きになったときに備えて、さまざまな準備をしておきましょう。予備校や高校などのパンフレットを集めるのも、一つの方法です。パンフレットや書籍などを読んだだけではよくわからないこともあるので、説明会や相談会に参加するのもよいでしょう。
四谷学院の相談会は、親御さんのみの参加も可能です。まずは、親御さんが目の前に広がるお子様の可能性について知り、そしてお子様の選択肢を増やしてあげることが大切です。
ただし、親御さんが先走って進路の話をすると、お子さんにプレッシャーを与えてしまうこともあります。お子さんの様子をよく見ながら、お子さんのペースで将来について話し合うようにしましょう。
お子さんの高校中退には優しく寄り添うことが重要
お子さんが高校中退を希望する場合は、まず理由を聞き、学校とも協力しながら問題解決を図りましょう。高校を中退しても、将来の選択肢はたくさんあります。お子さんの意思を尊重し、しっかりサポートしてあげてください。ただし、過干渉は禁物です。過度のプレッシャーを感じさせないよう、そっと見守りながら、お子さんが立ち直るのを信じて待ちましょう。
もしお子さんが高認受験を希望するなら、四谷学院の高認コースをご検討ください。四谷学院では、高認合格を短期間でかなえる4つのコースをご用意しています。境遇の似ている仲間がたくさんいるので、互いに思いやり、楽しく勉強することができます。高認から大学受験を目指すコースも用意されていますので、興味のある方はぜひ一度ご相談ください。