こんにちは、四谷学院の田中です。
インターネットや本などを眺めていると、「高認試験は独学でクリアできる」と書いてあることがあります。確かに、大学受験に比べれば高認試験は難しくはなく、大体50%の得点率で合格できる試験です。
しかし、「高認は何とかなる」と思って受験勉強を始めたけれど、結局は泣きつくはめに…
というケース、実は毎年ゼロではありません。高認試験の担当者としては、本当に悲しいです。
今回は、高認試験に挫折して大学受験までたどり着けないというケースについて考えてみましょう。
目次
高認は独学でクリアするつもりだったのに…
「高認試験は難しい試験ではない」と聞いて、大学受験勉強に照準を合わせる生徒は結構います。しかしこの言葉は、鵜呑みにしては危険です!
その理由は3つあります。
2)非常に学習範囲が広くて時間が足りない
3)高認の過去問題をきちんと対策しきれない
どうですか?あなたは当てはまりませんか?
世界史や理科が必須科目
特に私立大学を志望校にしている場合には、大学受験では利用しない科目を、高認試験では受験する必要が出てきます。これは大学受験勉強ではカバーできませんが、しっかり「高認試験対策」として取り組む必要が出てきます。
最終目標が大学合格ですから、受験に必要のない科目を勉強するということはモチベーションを高く持って取り組むことが難しいと言えるでしょう。
広く・浅い出題で対策必須
高認試験の特徴が「広く・浅く」です。とにかく学習範囲が広いので、ある程度の勉強時間は確保したいところです。
しかし、教科書の学習範囲から細かく出題されるわけではありません。過去問題をもとに出題傾向をつかんでしっかり対策しておけば、合格ラインをクリアできるはずです。
「高認試験の出題傾向をつかむ」ということは、高認に独学で取り組む場合のネックになりがちです。「せっかく勉強したところが、過去問題に出ていない!」ということになっては、無駄な勉強を積み重ねることになってしまいます。これでは、効率よく勉強を勧められません。
独学は本当に近道?
「高認は独学で、大学受験は予備校で」と考えている場合、結果的にそれが近道にならないことがあるということを知っておいてほしいと思います。
「高認なんて余裕だ!」
そう思っていたけれど、実際に取り組んでみたら意外に歯ごたえがある、この科目だけどうしても進められない、というケースは悲しいけれど、毎年あります…
一度なくしてしまった自信を取り戻して、再び勉強に進むのにとてもパワーが必要ですし、学習をフォローするために個別指導なども活用して、一気に巻き返していくのですが、最初に思い描いたよりも、時間もお金も、そしてパワーもかかってしまいます。
そこで、最初に「独学」を安易に選んでほしくない!と声を大にして言いたいのです。
できるだけ早く高認対策をスタートすること
まず第1には、なるべく早く高認試験対策をスタートさせることです。とにかく出題範囲が広いので、いくら効率的に・・・とはいってもある程度の勉強時間は確保してほしいと思います。
そのあとの受験勉強に十分に時間を使えるようにするためにも、高認試験は余裕をもってクリアできるように準備を進めておきましょう。
通信講座の活用も1つの手
「高認試験対策を独学でやりたい」と考える方の理由としては
・時間を掛けたくない
・お金を掛けたくない
などだと思います。
まず時間についてはもちろん「最短」で効率的にいくのがベストですね。そのためには、お金もかけることも場合によっては必要です。
しかし、予備校や塾に通うのは難しいという場合には「通信講座」という手があります。基本的には自宅で勉強できますし、通学よりも受講料が安いのが一般的です。最近では、質問などはメールで手軽にできるようになっているので、効率的にそしてプロの力を借りて勉強できる「通信講座」はとても人気があります。
高認合格から大学合格へ最短でたどり着くためには―まとめ―
あとで涙しないように、最短ルートを確保するとともに確実に進められるルートを、自分自身で選び取る力が必要です。
「高認は独学で簡単に取れる」という惹句に踊らされることなく、1つひとつ確実に進めていきましょう。