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子どもが学校を休みたいと言う。これはサボりたいだけ?本当のSOS?

最終更新日:2021/08/13

※この記事は約6分で読めます。


うちの子は優等生だ。
学校は上手くいっている。
性格は明るい。
今まで何の問題もなかった。

「なのに、なんでうちの子が……?」

多くの親御さんにとって、不登校の悩みはこのような形で、ある日突然やってきます。

子どもが「学校に行きたくない」と言ってきたとき、親としてはどんな対応をすべきなのでしょうか?

もちろん、正しい答えはないでしょう。でも、子どものSOSを受け止められるのはお父さん・お母さんだけではないでしょうか。

そこで今回は、四谷学院で長年、不登校の生徒・保護者の方の相談にのってきた担任の先生への聞き取りを元に、こうした場合の親御さんの対応として大切なことを、お伝えしたいと思います。

こんな対応はNG


まず、子どもが助けを求めてきたときに、絶対やってはいけないNG対応を見ていきましょう。

「今日だけがんばって」と励ます

今日がんばれば明日は何とかなる……というものではありません。

子どもは、もう限界でがんばれないからこそ、「行きたくない」「休みたい」と訴えてきています。
助けを求めてきた時点でもう限界なんです。

これ以上がんばらせるのではなく、まずは、子どもの気持ちを受け止めることだけを考えましょう。

理由を問いただす

親にしてみれば、理由の一つも聞きたいと思うのは当然かもしれません。
しかし、理由を問いただしても、子どもを追い詰めるだけの結果に終わることが多いです。

そもそも、学校を休みたくなる理由が一つとは限りません。いろいろなことが複雑に絡み合っている場合がほとんどです。

もしかしたら、本人だって、わかっていないかもしれません。

学校を休みたい理由について、子どもは話したければ自分から話してきます。
そのときまで、そっとしておきましょう。

叱る

叱るのは、子どもを否定しているのと同じです。

親が叱れば叱るほど、子どもは心を閉ざします。親子関係にヒビが入るおそれだってあります。
ここはむしろ、叱られるのを覚悟して行きたくないことを告白してきた、子どもの勇気をほめてあげるべきではないでしょうか。

「休んでいいよ」と言う親の勇気が必要

子どもが勇気を出して助けを求めてきたのです。
親は、「休んでいいよ」と言える勇気を持つべきではないでしょうか?

「学校に行きたくない」「休みたい」と言ってきた時点で、子どもは間違いなく相当なストレスを抱えています。ずっと我慢してきたけれど限界で、勇気を出して親に伝えてきているのです。

もちろん、単にサボりたいだけというケースもあると思います。でも、その違いを見破るのはほぼ不可能。親の勘違いで無理に学校へ行かせるほうが、よっぽど問題です。

子どもが「休みたい」と言ってきたら、本当のSOSだと判断して休ませてあげてください。
親を頼ってきた子どもを、やさしく受け止めてあげてください。

子どもとの対話方法の例


「そんなこと言ったって、どんな言葉をかけてあげればいいかわからない……。」

そう思うかもしれません。

そこでここからは、子どもが学校を休みたいと言ってきたときの対話パターン例をご紹介します。
主張を押し付けたり問い詰めたりするのではなく、子どもの気持ちを尊重した対話で、居場所を確保してあげましょう。

◇会話例1

子「今日、学校休む。」
親「了解。明日は?」
子「わからない…。」
親「明日も、行けなかったら行かなくていいよ。途中でムリになったら、帰ってきてもいいよ。」

親としては、子どもがいつまで休むか不安でいっぱいだと思います。
子供にとって、家庭が「安全な場所」と感じられるようにしておいてあげる
でも、子供にとって、家が安全な場所=居場所があるとわかるだけで、学校へ行けるようになる子もいます。ダメもとで、休むことを肯定してあげてください。

◇会話例2

子「学校、行きたくない。」
親「そっか。そんな日もあるよね。大丈夫、少し休んで元気になったらまた考えよう。」

学校に行かなくなることを、人生の終わりのように考える子どももいます。
でも、学校を休んだくらいで人生は終わりません。もし不登校から中退・退学にいたっても、夢をかなえる方法はたくさんあります。

◇会話例3

子「学校行くの無理。休む。」
親「わかったよ。あなたが元気でいてくれることが一番大切だから。無理しなくていいよ。」

子どもは、学校を休むことに罪悪感を感じています。自信も喪失していることでしょう。
休むことを認めるだけではなく、親にとって子どもがかけがえのない存在であることをきちんと伝えてあげてください。

学校を休むのは悪いことじゃない、人生を閉ざすものでもない、と気づかせてあげてください。

体調が悪そうな場合は病院へ

学校へ行きたくない理由が、必ずしも精神的なものとは限りません。
たとえば、朝早く起きられない原因が病気にあるケースだってあります。ホルモンや臓器に関係する病気が、メンタル面に影響をおよぼすことだってあります。

しかし、病気かどうかの判断は素人にはできません。
気になる体調変化がある場合は、念のため病院で診てもらうようにしましょう。

親御さんが相談できる場所もあります

また、親御さんにとっても、子どもを受け止めるばかりでは大変です。

学校の担任の先生やスクールカウンセラーはもちろん、病院のカウンセリングでも、親御さんだけで相談にいくことができます。また、厚生労働省所管の児童相談所や保健所、精神保健福祉センターなどでも、相談を受け付けています。
参考:不登校への対応について:文部科学省

市役所や区役所にも、無料で相談できる窓口があります。詳しくは、お住いの自治体にお問い合わせください。

四谷学院でも、個別相談会を実施しています。
高認試験のこと以外に、今の悩みを相談したい、進路全般のことを相談したい、ということでも構いません。不登校の子や高校を中退した子を長年見てきた経験豊富な専門スタッフがご相談にのれますので、どんなことでも、一度お話を聞かせてください。
ご家族の方のみの参加も歓迎していますし、実際そういう方も多いです。

お父さん・お母さんたちが追いつめられてしまっては、子どものサポートはできなくなってしまいます。相談できる場所は、たくさんあります。悩んだときは、どんどん相談されることをお勧めします。

まとめ

学校に通わないと将来苦労する、大変なことになる……
そんな気持ちから、何とかして子どもを学校に通わせようとする親御さんは多いかもしれません。

しかし、学校に通う以外の選択肢だっていろいろあります。少し落ち着いたら、通信制高校やフリースクール、高認試験の受験などもお子さんと一緒に考えてみてはどうでしょうか。

不登校や中退から人生を切り開くことだって不可能ではありません。四谷学院の高認コースでは、毎年多くの生徒たちが自分の夢見る将来へと大きく羽ばたいています。

https://yotsuyagakuin-kounin.com/blogs/category/gokaku-taikenki/

四谷学院では、今後の進路や勉強への取り組み方などに関する入学前の個別相談会を随時行っています。本人の来校が難しい場合は、親御さんだけでも大丈夫です。不登校や退学・中退を一つのきっかけととらえ、枠にとらわれない自由な将来設計を実現しましょう。

四谷学院では、「なりたい自分になる」あなたを精一杯サポートします。 高認で、変わろう

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